先日の記事で、カリグラフィーが上手くなるためには「上手い下手を気にせず、まず楽しむこと」と書きました。割とマインド的なお話になったので今回はもう少し技術的なお話をしたいと思います😃
ただ一概に上手いと言っても、書体を美しくかけることやレイアウトのセンスが素晴らしいことなど色々ある上に(むしろ私も教えて頂きたいです)、究極、カリグラフィーはアートなので上手い下手は人それぞれ…という感じになっちゃうので、今回は「書体を一つ書けるようになる」という観点で行きたいと思います。まだまだ修行中の身ですが、今まで私が感じたことをシェアします。
私が一つ書体を習得するときに心がけていることは「お手本を穴があくほど見る」ことです。
まずはお手本を見てどんな感覚かいくつか書いてみます。書体の雰囲気を掴みます。
それからしっかりとマスターするために一つ文字を書くごとにお手本と照らし合わせます。そしてお手本と自分の文字の違う部分を具体的に考えます。「自分のは傾斜が揃っていないな、アーチのカーブが急だな、太さがバラバラだな」など。
自分の字だけを見るのではなく、しっかりとお手本と比較してどこがどう違うのかということ、その改善点を具体的に分析する。書き出してもいいし頭の中でもいいです。そして改善点を実践してみる。
お手本を見る→実践する→具体的に見直す→実践する
この繰り返しです。一文字一文字。
慣れてきたら単語、文章ごとに。
こう書いてみると、とってもシンプルです。
ですが最初にやりがちなのは、一つ前に書いた自分の文字だけを見てまた同じように書いちゃうこと。私はだいたい何も見ずに書けるようになってきたときにやりがちだったのですが、知らず知らずのうちに基本からずれてきていたんですね…。
お手本より自分の文字の方が良い!と思えばそのままで良いと思いますが、私は「お手本の文字みたいに書けるようになりたい!」と思っていたので、その都度憧れるお手本と照らし合わせる作業が重要だなと感じました。
なんだかんだ美しく書けるようになるにはそれが一番近道かなと思って練習しています。「自分らしさ」も、伝統を学ぶ中で後からついてくると思っています。
また参考書で練習するだけでなく、お気に入りの人を臨書(同じように書いてみること)してみるのが良いです。例えばインスタで「この文字素敵…!」と思う投稿を保存し、その作品から一つの文字や単語でもいいので同じように書いてみる。
動画も参考になりますが、静止画だと「この線はどうやって出したのかな?ここは何度くらいのペンアングルかな?」などと、より「自分で考える」ので手に残りやすくなると思います。
そして注意点としては、使うお手本は「自分がいいなあと憧れるもの」であること。
始めたばかりの頃ってよくわからないまま「これが良しとされるものなのか」と色々受け入れがちだと思うのですが、「自分が」素敵だなと思う感覚を大切にしてください。
同じ書体でもカリグラファーによって違いが出ます。文字の個性というやつです。急な傾斜が特徴の人、カーブを鋭くするのが特徴の人、かっちり書くのが特徴の人などさまざまです。どれが良くてどれが悪いということではなく、「自分が好きかどうか」ということです。
最初に覚える書体の感覚は後々まで手の感覚として残ると聞きます。
それにやっぱり自分が見てうっとりする筆致を手に入れたいです。
だから手元にはいつも「自分が憧れる」お手本を置こう。
長くなりましたが、現時点で私が思う「コツ」を紹介してみました。
でも、ガチガチにお手本に縛られて楽しくないくらいだったら、
お手本は見ない方が良いと思います。
自分が書いてて楽しいと思える文字を追求しよう。
マインド編で書いたように、あくまでも「楽しむこと」が一番ですよ♪
細かくしていくと他にも色々あると思うのでまたシェアしたいと思います😃
前回の記事「カリグラフィーが上手くなるコツとは。」→https://aratakanako.theblog.me/posts/6002030
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